読書感想文で候

夏休みの宿題で 一番嫌いだったのは 『 読書感想文 』
私は 読書があまり好きな方ではなかったし
文章を書くことへの苦手意識が 人一倍強かった

そもそも 本を読んだ感想なんて
「 おもしろかった 」
「 おもしろくなかった 」
「 ふつう 」
そのいずれかの “ 評価 ” でしかなかった
なので 
作文用紙には 読んだ本への 私なりの感想
“ 評価の点数 ” だけを書いて 提出しようと 
大真面目に 考えたこともあった
しかし 脳内シュミレーションで 

「 ○○さん、これは作文ですか?」 と

お行儀よく 無表情でキレる担任の先生の顔が 頭に浮かぶと
無邪気を装った子供のユーモアが通用する相手ではない と 
弱腰になり やむなく 却下 
作戦変更を余儀なくされた

目の前の 真っ白な作文用紙に勝る 憂鬱の景はなし 

空っぽの頭をフル回転させ 言葉を絞り出し 文章を紡ぎ
最後の一行に辿り着くまで ただひたすらに マス目を埋める
それは めんどくさいを遥かに超越した 気が遠くなるような苦痛
それでも 「 宿題は絶対 」 と 自分を奮い立たせ 鉛筆を握った
嗚呼 忘れ難し 苦行の夏休み

感想文

そして 迎えた新学期 
年貢を納める農民のごとく お上の命に唯々諾々と従い献上した 
私の読書感想文は・・・ 
後日 担任の先生のコメント付きで 戻ってきた

「 これは、読書感想文ではありません。」 

読書感想文では・・・ない・・・? 



なるほど なるほど 
そうですか そうですか お気に召しませんでしたか
お代官様からみれば トンチンカンな作文だったかもしれませんが
作文嫌いの子供が おふざけなしで 懸命に書き上げた
汗と 涙と 時々ヨダレ(居眠り)の 結晶だったんですがね・・・    

読書感想文

お上に たてつき候 
「 本人が読書感想文ですって言ってんだから、読書感想文なんですっ!」

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